ESD(Education for Sustainable Development・「持続可能な開発のための教育」)は、人類が地球レベルで直面する様々な課題を解決するための「教育」を通した「持続可能な社会を支える人づくり」です。
ESDの対象は「環境」「開発」「人権」「平和」「多文化共生」「ジェンダー」「国際理解」「福祉」等です。ESDは「持続可能な未来を創造する力を育む、地球市民のための教育・学習」といえます。特に世界は日本に、気候変動/自然災害/生物多様性/持続可能な生産と消費/歴史文化遺産についての実践に、大きな期待を寄せています。
ESDは学校教育だけでなく、社会教育や企業の人材育成など、社会を構成する多様なステークホルダーが主体となる次世代創造型の新しい取り組みです。ESDを軸に、地球市民としての新たな連帯を創り出します。
「国連・ESDの10年」は、2002年8月の「持続可能な開発に対する世界首脳会議(ヨハネスブルグ・サミット)」で日本が提唱し、ユネスコを主導機関に国連が推進する国際的なESD推進運動です。2005年に日本で開催された「愛・地球博」をキックオフ・イベントとして2005年から2014年の10年間、世界が連携して推進しています。
2009年3月にドイツ・ボンで開催されたユネスコ主催の「ESDの10年・中間総括会議」で、2014年に「ESDの10年・全体総括会議」を日本で開催することが決定しています。
3月11日、日本を突然襲った未曾有の東日本大震災。この危機をどの様に克服して復興していくのか。ESDはまさにこの復興の実践的なテーマになりました。
地球と自然との共生の下に、都市防災と循環型社会を如何に実現していくのかに、世界の眼は注がれています。