ESDの10年 地球市民会議

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主催者挨拶

私たちは、日本提案から生まれた「ESDの10年」の成果を共有・発信し、ESDを次代に継承していくために、「ESDの10年」の締めくくりの年に当たる2014年(または2015年)、「ESDの10年・世界の祭典」(仮称)を日本で開催したいと考えています。そのための出発点として本年、「ESDの10年・地球市民会議2009」を開催いたします。

私たちが「ESDの10年・地球市民会議」を実施する最大の理由は、日本が「ESD の10 年」の提案国としての責務を、日本が一つになり果たしていきたい、という一点にあります。産官学民が一体となり、「オール・ジャパン」としてESDの成果と意義を世界に向けて発信し、これを未来に継承していくことこそ、「ESD の10 年」の提案国である日本に求められる姿勢ではないでしょうか。

2009年3月31日-4月2日までの3日間、「ESDの10年」の中間年レビュー会合と位置づけられた「ユネスコESD国際会合」が、ユネスコ関係者、各加盟国の大臣(50カ国)、政府関係者、大学、NGOを含む、150カ国以上の約700名の参加のもと、ドイツのボン市で開催されました。この会議の中で、「ESDの10年」最終会合の日本開催を、国連総会に向けてユネスコより提案することが、公式に発表されました。ESDの提言国としての日本に対して、ESDに関する国際社会からの要望と期待は、今後さらに高まることが予想されます。

「ESDの10年・地球市民会議2009」の開催を機に、持続可能な社会の創造に向けた「オール・ジャパン」の取り組みとしてESDが推進されることを、願ってやみません。

「ESDの10年・世界の祭典」推進フォーラム理事長
立教大学教授
阿部 治

地球温暖化問題が世界の中心的な政治テーマとなり、これに対する各国政府や企業の取り組みも加速しています。しかし、人類が真に持続可能な社会へと移行するための“地力”をつけるには、持続可能な開発のための教育=ESD(Education for Sustainable Development)の充実が極めて重要です。

ESDが最も重視しているのは、持続可能な社会を生み出すための価値観を共有することです。その中核となるのは、現在及び将来の世代を含む「他者の尊重」、「相違と多様性の尊重」、「環境の尊重」、「我々が住む惑星の資源の尊重」、「生物多様性の尊重」などです。こうした価値観を共有してこそ、世界の人々が、それぞれの場所、それぞれの立場で持続可能な社会の創造に向けた行動を起こすことができるのです。

ESDの内容は多様です。しかし、教育の力によって、地球上のすべての人々に生きる力、生きる喜びを与え、その延長線上に持続可能な社会を生み出したいという思いは共通です。今、そんな熱い思いを抱いて、世界中で、環境、開発、人権、平和、ジェンダー、多文化共生、国際理解、福祉など様々な分野の教育に関係する多くの人々が、垣根を取り払って交流し、互いの長所を学び合い、新しい教育のあり方を追究しています。

これらの流れが融合していくことで、「地球市民」としての基本的な考え方や暮らし方を身に付けられるホリスティツク(総合的)な教育を生み出すことも可能となるでしよう。こうした教育を受けた人々の力によって、それぞれの地域で持続可能な社会が生まれていくのです。

「愛・地球博」は、「地球市民村」「森の自然学校」「里の自然学校」等のESD型プロジェクトの実践を通じてESDを体現し、国際的にも高い評価を獲得しました。この理念と成果を、全国的・国際的な「ESDの10年」キャンペーンに本格的に継承していきたいと、私たちは考えています。

博覧会国際事務局(BIE)のロセルタレス事務局長は、愛・地球博の成功を、以下のような視点から述べています。

「(愛・地球博の)最も注目すべき成果は、一般の市民に対して、『持続可能な開発』に向けた政策の実現に自分たちも貢献できることを示したことです。この活力を維持して更に拡大して、今後の国際博覧会に受け継いでいくことが何よりも重要です」(「愛・地球博」の意義と成果より)

こうした意義を踏まえ、私たちは本年、「ESDの10年・地球市民会議2009」を開催し、産学・市民主導による連携と交流を通じて、日本の各界の力をESDのもとに結集していきたいと考えています。

御指導、御協力のほど、何卒よろしくお願い申し上げます。

「ESDの10年・世界の祭典」推進フォーラム事務局長
元「愛・地球博」チーフプロデューサー
福井 昌平

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※「ESD実践モデル全国会議2014」および電子書籍「ESDジャパンモデル」事業は地球環境基金(独立行政法人環境再生保全機構)の助成を得て実施しております。

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